VALORANTは「民度がゴミすぎる」と言われる。初心者はどう始めるべき?

AOPA Editorial
ゲーム VALORANT FPS

FPSのVALORANTを始める前に「民度が悪い」といううわさに不安になる人は多い。知恵袋には「FPS自体は好きなのですが、VALORANTは暴言が多いと聞きます」という質問が3日連続でオンラインゲームカテゴリに掲載され、Xでも新シーズンの初戦から荒いマッチングに当たったという報告が10月上旬に並んだ。

数字も出ている。Riot Gamesが9月22日に公開した公式データでは、悪質なボイスチャットによる利用停止件数は2026年第2四半期に約75万件に達した。2024年第4四半期の約24万件から増え続けている。うわさの感覚は、ゼロではない。ただし、この数字の読み方と、初心者がどう始めるかは立場で変わる。この記事では公式データとプレイヤーの声から整理する。

基本情報

項目内容
運営Riot Games
公式方針「VALORANTにおいて、悪質なコミュニケーションは許容されていません」(2026年9月22日付「敬意あるプレイを」)
検知システムライアット音声評価・分析システム(RVE)。パッチ13.06でスペイン語・ポルトガル語・韓国語に対応、その他の言語は数か月以内に対応予定
処分の実績悪質なボイスチャットの検知・処分件数はRVE改善で2倍に増加。2026年Q2の利用停止は約75万件
初心者の対策ゲーム内設定でボイス・テキストチャットのオンオフが可能。悪質な行為はゲーム内通報できる
VALORANTのエージェント公式アート
VALORANT公式サイト「敬意あるプレイを」より

暴言対策は2022年から進んでいた。それでも数字は増えている

Riotの音声評価・分析システム(RVE)は2022年に導入が報じられた。ゲーム内メディアの報道(2022年2月)では、導入後も「悪質ユーザーの減少傾向みられず」と伝えられていた。

2026年9月22日付の公式記事「敬意あるプレイを」では、状況が一段と具体的に説明されている。パッチ13.06でRVEがアップデートされ、スペイン語・ポルトガル語・韓国語で悪質な言動を検知してペナルティを科すことが可能になった。RVE改善の成果として、悪質なボイスチャットの検知・処分件数が2倍に増えたことが確認されている。

悪質なボイスチャットによる利用停止件数(四半期別)の公式グラフ。2024年Q4の約24万件から2026年Q2の約75万件まで増加
Riot Games「敬意あるプレイを」(2026年9月22日)より

利用停止件数のグラフは増加一方だ。ここには2つの読み方ができる。検知能力が上がったぶん、以前は見逃されていた悪質な行為が処分されるようになったという読み方と、それでも悪質な行為が減っていないという読み方だ。公式は前者の成果(2倍に増えた)を強調しているが、プレイヤーの体感としては「当たってしまう」体験は残り続けている。Xの投稿でも、低レベル帯の初心者への暴言被害や、新シーズン初戦での荒いマッチングが報告されていた。

論点1:「民度が悪い」は事実か。体感とデータのどちらも正しい

「民度が悪い」という言葉には、複数の現象が混ざっている。

Xに投稿された声を見ると、ボイスチャットでの暴言、わざと試合を壊すプレイ(トロール)、低レベル帯への攻撃と、内容は様々だ。「民度がゴミだからな」と断じる投稿がある一方、「暴言吐いてくる人をミュートしない方が悪いから」という対処の視点も同じように投稿されている。VALORANTからFF14に移った人の「民度良すぎて泣いてます」という投稿まで並ぶと、ジャンルによる差は確かに存在する。

公式データが示すのは、悪質な行為が大量に発生し、大量に処分されているということだ。ただし「民度」の体感は条件で変わる。ボイスチャットをオンにするか、どのランク帯で回すか、パーティを組むかソロか。これらの条件を変えれば、同じゲームの中で体験の質は大きく変わる。つまりうわさへの答えは、プレイ環境をどう設定するかで変わる性質のもので、一つの正解に収束しない。

論点2:初心者の向き合い方は3つある。どれを選ぶかで経験が変わる

不安を抱えたまま始めるかどうかで悩んでいる人に、実際の選択肢は3つある。

ボイス・テキストをオフにして始める。ゲーム内設定で切り替えられる。暴言に遭う確率そのものを下げる最も直接的な方法だ。「ミュートしない方が悪い」という投稿が示すように、プレイヤー側の設定として定着しつつある。不利な点は、味方との情報共有が減ること。マップ上のピングやテキストコマンドで最低限の連携は可能で、初心者のうちは情報量より判断の練習のほうが重要になる。

フルパーティ(フレンド5人)で回す。「民度に絶望してソロを回せないそこのあなた!一緒にフルパランクしませんか?」という募集が投稿されるように、ソロの不確実さをフレンドで消す選択は定番だ。ボイスの情報共有も活かせる。ただし、フレンドを5人集める手間と時間が前提になる。

ソロのまま通報と設定で対処する。公式はゲーム内通報を推奨していて、通報画面には「PLAY WITH RESPECT」カテゴリとしてボイス・テキストの悪用が用意されている。RVEと通報の組み合わせで処分件数は伸びており、システム側の浄化に賭ける立場だ。荒いマッチングに慣れつつ、ひどい場面だけ通報する運用になる。

勝ちに行く環境を優先するならフルパ、精神の安定を優先するならオフ、上達と実戦を優先するならソロ+通報、というように、何を重視するかで選択が変わる。どれが正解ではなく、どれを選ぶかで遊び方が決まる。

ゲーム内通報画面。PLAY WITH RESPECTカテゴリのVOICE COMMS ABUSEにチェックを入れて通報できる
Riot Games「敬意あるプレイを」より

論点3:日本語の音声評価はいつ来るのか。現時点では明言されていない

初心者が気になるもう一つの点は、日本語ボイスチャットへの取り締まりがどこまで進んでいるかだ。

9月22日の公式記事によれば、パッチ13.06のRVEアップデートで対応したのはスペイン語、ポルトガル語、韓国語で、「その他の言語についても、数か月以内に対応する予定」とある。日本語が対象に入るかどうかは、この記述だけでは確定しない。

この状況を踏まえると、日本語ボイスでの悪質な言動への処分は、現時点ではプレイヤーの通報に頼る割合が大きいと読める。RVEによる自動検知の網が日本語まで広がれば、処分は速くなるはずだが、それは今後の公式発表を待つしかない。日本語圏でプレイする限り、「設定と通報で自衛する」のが現状の現実的な立ち位置になる。

X(旧Twitter)での反応

10月上旬のXには、被害の報告と対処の提案が同じくらい並んだ。

新シーズンの初戦から荒いマッチングに当たったという投稿。ACT開始直後の環境の荒さを示している。

10レベルに届かない初心者への暴言被害が伝えられた投稿。低レベル帯での被害は初心者の不安の核だ。

「民度ゴミ」と断じる投稿。短い言葉で定番化した表現が、うわさの拡散を支えている。

「実際のところどうですか?」と聞き返す投稿。うわさを鵜呑みにせず実情を聞こうとする初心者の姿がそのまま出ている。

「暴言吐いてくる人をミュートしない方が悪い」という対処派の代表格。設定で避ける文化の存在を示す。

民度に絶望した人をフルパーティに誘う投稿。ソロの不確実さを人で解決する選択肢の実例だ。

VALORANTからFF14へ移って民度の差を実感したという投稿。ジャンル間の比較がうわさの強度を作っている。

同じRiot製のLoLとの比較投稿。「どちらが民度が良いか」の議論は繰り返し出てくる。

立場別・始め方の選択肢

:::check 目的から選ぶ

  • 暴言に遭う可能性そのものを減らしたい:ゲーム内設定でボイス・テキストをオフにして始める
  • ボイスの情報共有を活かしたい:フレンド5人のフルパーティで回す
  • 上達を優先したい:ソロで回し、悪質な行為はゲーム内通報する
  • 不安が強い:まずカジュアル系モードで操作に慣れてからランクに進む
  • 日本語ボイスの取り締まりに期待:公式の言語拡大発表をフォローする。現時点では通報頼みが現実

:::

よくある質問

QVALORANTの民度は本当に悪いのですか?
A

悪質な行為が大量に発生し、大量に処分されているのは公式データで確認できます(2026年Q2の利用停止は約75万件)。ただし体感はボイスのオンオフ、ランク帯、パーティ構成で大きく変わります。

Qボイスチャットを切っても遊べますか?
A

切れます。ゲーム内設定でボイス・テキストを個別にオフにできます。情報共有はマップのピングで最低限カバーでき、初心者のうちは支障は限定的です。

Q暴言を吐かれたらどうすればいいですか?
A

ゲーム内通報を使えます。通報画面のPLAY WITH RESPECTカテゴリにボイス・テキストの悪用が用意されています。Riotは通報を前提にRVEで検知・処分を強化しています。

Q日本語の悪質ボイスも自動で処分されますか?
A

9月22日の公式発表では、RVEの対応言語はスペイン語・ポルトガル語・韓国語で、その他の言語は数か月以内に対応予定とだけあります。日本語の明言はまだありません。

Q始める前に用意すべきものはありますか?
A

通常のゲーム環境に加えて、ボイス・テキストの設定方法だけ先に確認しておくと安心です。不安が強い場合はカジュアル系モードから始める選択もあります。

まとめ:うわさは事実だが、始め方で答えは変わる

読者の立場この記事から取る行動
暴言が不安でまだ始めていない設定でボイス・テキストをオフにして、カジュアルから始める
勝ちに行きたいフレンドとフルパーティを組み、ソロの不確実さを消す
上達を優先するソロで回し、悪質な行為は通報してシステムの浄化に乗る

「民度が悪い」といううわさには、公式データとプレイヤーの実体験の両方が裏付けとしてある。ただし、同じゲームでも設定と環境の選び方で体験は大きく変わる。不安のまま立ち止まるか、設定を一つ変えて始めるか。その選択肢が揃っていること自体が、この題材で最も伝えたい事実だ。

出典・参照

  • Riot Games「敬意あるプレイを」(VALORANT公式、2026年9月22日)https://playvalorant.com/ja-jp/news/announcements/playing-with-respect/
  • GIGAZINE「有害プレイヤーを判別するために『VALORANT』がボイスチャットの録音とAI評価を開始」(2022年6月27日)https://gigazine.net/news/20220627-valorant-voice-evaluation-update/
  • ゲームビジネス「悪質ユーザーの減少傾向みられず―『VALORANT』提供のRiot Gamesがゲーム内の有害な行動に関するデータを公開」(2022年2月11日)https://www.gamebusiness.jp/article/2022/02/11/19668.html
AOPA編集部

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